鍵よりも大切なものを落とした話
どうも。
今日は少し怖い話をします。
先日、家の鍵を紛失した僕です。どうもどうも。記者の皆様、後ほど写真撮影のお時間は取らせて頂きますので、フラッシュを使用した写真撮影はお控えください。どうもどうも。いやーどうも。
ポケットからすってんころりんしたんだろうな、と。マジでどこに行ったんだろ。みんな見かけたらよろしく。
滅多に物を落として失くすことがないのですが、大事なものに限ってこうやって落とすんですよね。鍵みたいに大事なものに限って。そう、鍵に限って。鍵に、限ってね。(お茶の間大爆笑)(流行語大賞ノミネート)(映画化決定)
仕方なく実家に帰り母に預けた合鍵を受け取りに行きました。そしたらまさか、同日に姉も電子タバコを紛失していました。今日はきっとそういう日なんだな。そう思いながらその日は無事終えました。
そして先程、いらない漫画を売ろうと思いBOOK・OFFにて漫画を20冊弱売ってきました。お値段にして920円。作品それぞれに思い入れもちろんはありますが、思い出よりも今を優先しようと思い売ってきました。
自転車で行く帰りの坂道、行きは登りでキツかった坂道も帰りは下りで楽勝〜〜〜〜〜あ〜〜〜〜でも季節的にちょっと寒いかも〜〜〜〜〜あ〜〜〜〜〜楽〜〜〜〜
そう思っていた矢先、左太ももを紙のような物がかすめる感覚が走りました。
あ!パーカーのポッケに入れてたBOOK・OFFのレシート!!!咄嗟にそう思ったのですが、まぁレシートぐれぇいいべ〜〜〜〜下り坂だし止まれね〜や〜〜〜〜〜〜……いや。
良くないか。
坂を降りきった僕は自転車を止めて後ろを振り返りました。そこにはレシートなどはもうどこにもなく、ただ速度制限の30という白い数字が大きく地面に書いてあるだけでした。
課題や就活に追われる日々の中で、僕はもしかしたらレシートや鍵よりももっと大切な何かを遥か遠くに落としてきてしまったのかもしれません。
喪失感に苛まれながら僕は家路を急ぎました。
(家に着いてから気付いたのですが、レシートはポッケに入ってました。あの左太ももを撫でた紙の感触は何……?)
おしまい。